日差しも強くなり、気温も上がってくると「麦茶」が美味しい時期ですね。麦茶といえば、ザ・夏の飲み物として定番ですが、どうして夏の飲み物として定着したんでしょうかね。
麦茶はノンカフェインで体に優しい飲み物で、乳児から妊婦さんでも気兼ねなく飲める夏の冷蔵庫のレギュラーメンバーですが、実は麦茶には知られざる効能は沢山あり、夏に飲むのにとても適した飲料だったんです。
今回は、
- 麦茶の知られざる効能
- 副作用とか飲み過ぎたらどうなる?!
について詳しくご紹介いたします!
麦茶の知られざる効能とは!
麦茶は平安時代から愛飲されてきた飲み物で、夏の飲み物として定着してきました。その理由は、原料である大麦の収穫時期にありました。大麦は初夏から収穫され、新麦を炒って煮だした麦茶は、格別に美味しかったそうで、麦の収穫時期になるとよく飲まれていました。
なので、夏に必要な栄養分を十分蓄えた麦を焙煎・抽出することで、
- 利尿作用・美肌
- 便秘解消
- 血液さらさら効果
- 胃の粘膜保護
- がん予防
- 虫歯予防
が期待できます!具体的にどんな栄養の作用があるんでしょうかね。
利尿作用はあるの?!
利尿作用がある成分の代表としてはカフェインとカリウムがあります。カフェインを多く摂り過ぎると、利尿作用によって体の水分が必要以上に奪われてしまう事がありますが、麦茶はノンカフェインなので、過度な利尿作用はありません。
また塩分の排出や利尿作用に効果的なミネラル成分のカリウムも含まれていますが、100mlあたり6mg(成人に必要なカリウム量は平均2300mg)と、そんなに多く含まれているわけではありません。
しかし昔から大麦やはと麦は漢方医学では、体のリンパの流れが良くなる作用があり、老廃物も排出・体の水分を適正に保つので、腎臓の機能改善などにも効果があり、むくみ改善や、膀胱炎などにも効果があると言われています。
特にはと麦茶はタンパク質に含まれているアミノ酸が豊富で、血流やリンパの流れを促す効果があり、新陳代謝も活発になるそう。
なので、体が重い・怠いなどの夏バテ症状の時に、適度な水分を保ってくれる麦茶は、カフェインが入ったお茶よりも有効です。
便秘茶としても効く?
麦茶の原料には大麦が主に使われていますが、大麦は食物繊維の王様と呼ばれている位に豊富だそうです。その量はお米の17倍以上もあるんだとか。
ただ飲むサラダと呼ばれるマテ茶などに比べると食物繊維の含有量は少ないので、どちらかといえば、体の水分を一定に保つ水分補給やリラックス効果、デトックス効果などが便秘に大きく効果をもたらしてくれます。
カフェインレスで、便の水分まで奪わずに老廃物を出してくれるので、便秘の際の水分補給として有効です。
最近は大麦のオルゾというイタリア産の品種が、食物繊維が通常の大麦より二倍も多いとのことで、コーヒーのように麦茶を濃くドリップした飲料が流行っているそうです。
コーヒー代わりにも飲めるので、妊娠中の方やお子さん、ご年配の方でも安心して飲める飲み物。飲んだ方の感想は、「濃い麦茶のよう」だそうです^^;。
血液さらさら効果の物質が豊富
麦を焙煎した時、香ばしいいい香りがしますが、その際にピラジンという成分が生成されます。
このピラジンは、体内で血流を良くする働きをしてくれます。
なんでもカゴメが1999年に行った実験によると、普通のミネラルウォーターでは血流は変わらなかったもの、麦茶を飲むと血液の血流がよくなったそうなんです!大体その効果は1時間半続くそうです。
さらには最近注目のGABAという成分も含まれています。このGABAには、
- 血圧降下
- コレステロールや中性脂肪を減らす
- 塩分の排泄を促し、腎臓の機能改善
にも効果がある成分です。
GABAは脳の過度の興奮を沈める効果もあり、ストレスを減らし、リラックス効果も期待できます。
胃の粘膜保護
近年静岡大学の農学部によって、麦茶の抽出成分が胃の粘膜保護に有効だという研究結果が出たそうです。
麦茶には胃を荒らす成分のカフェインが入ってないので、胃に優しいのと、麦の成分が胃の炎症や粘膜の修復、糖尿病の合併症などを抑える働きをしてくれるので、食前に飲んでから食事をすると、生活習慣病や、胃炎などにも効果が期待できます。
がん予防
がん細胞の原因となる活性酸素は、大気汚染や紫外線、喫煙、添加物の多い食べ物などから体に悪影響を及ぼし、がんの原因にもなります。
麦茶には、その活性酸素を抑制できる抗酸化成分の多い働きがあったんです!
こちらは神戸学院大学栄養学部によって近年発見された働きだそうです。
活性酸素は、激しい運動をした後にも多く発生するそうなので、運動する時に麦茶を飲むと、疲労物質などの排出にも効果があります。
虫歯予防
虫歯はミュータンス菌という俗に虫歯菌と呼ばれている原因菌が影響して発生しますが、なんと、麦茶には、この虫歯菌が歯に固着する際の菌膜の形成するのを阻止してくれる働きがあります。
なので、食事中、食後に麦茶を飲むのは、虫歯予防にも効果があったんですね!
副作用とか飲み過ぎるとどうなるの?
麦茶には、体を冷やす効果があるので、キンキンに冷えた麦茶をガブ飲みしてしまうと、体を急に冷やしてしまうので、お腹を下してしまったり、冷えの原因にもなってしまいます。
また麦茶を飲むと気持が悪くなるという人もたまにいますが、大麦アレルギーなどの反応がある場合があります。
そんな時は逆に体にストレスになってしまいますので、控えた方が体に負担になりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。麦茶が一番美味しい旬は夏ですが、
- 体を冷やす効果
- 水分を適正に保つ効果
- 血液サラサラ効果
- デトックス効果
があり、夏に飲むには最適な飲料だったんですね。暑さで弱った体に大地の栄養をたっぷり含んだ麦の成分が、優しくしみ込み、様々なリスクから守ってくれます。
猛暑を通り越して酷暑となっている近年、麦茶は暑さ対策の強い味方になってくれそうですね。
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