黒部峡谷鉄道トロッコ列車に乗るなら夏がおすすめ!予約は必須?

富山のオススメ観光といえば、黒部峡谷鉄道トロッコ列車はぜひ行っておきたいスポットですね!

黒部川沿いの赤い鉄橋新山彦橋の上を、トロッコ列車がガタンゴトンと進んでいく様子は、まさに日本の絶景。

日本一深いと言われている黒部峡谷を、20.1kmにわたって、約1時間20分の時間をかけて宇奈月(うなづき)駅から欅平(けやきだいら)駅まで運行しています。

管理人も今年の7月に富山に旅行した際に訪れてみましたが、列車からの景色はまさに圧巻!の一言でした。撮影ポイントも沢山ありますので、素晴らしい景色をカメラに収めて、旅の思い出にしてみてはいかがでしょうか。

黒部峡谷鉄道トロッコ

終点の欅平(けやきだいら)駅は標高599mの高さの場所に位置しています。標高は100m高くなるごとに0.6℃ほど気温が下がりますので、標高0mの地点から約3.6℃低い計算になります。夏でも終点駅の朝の平均気温は20℃くらい。

その上、一般の車両は窓のない吹きさらしの車内ですから、長いトンネルや黒部川の涼風を感じながらの道中ですので、とても涼しいので夏に行くには絶好の機会です!

黒部に怪我なし(崖から落ちたら怪我するどころではない)」と開拓者達に恐れられた厳しい自然の黒部峡谷。

激しい風雪や荒れる黒部川、立山連峰の断崖絶壁、人類の前に立ちはだからる荒れ狂う峡谷。先人の方々の、現代では想像出来ないくらいの苦労の末黒部峡谷鉄道は開通しました。

その歴史の片鱗を探訪しに、皆さんもトロッコ列車に乗りに行ってみてはいかがでしょうか。今回は夏に行くおすすめなトロッコ列車の旅について詳しくご紹介いたします!

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黒部峡谷のトロッコ列車は夏がオススメ!

夏のトロッコ列車

トロッコ列車は冬の間は運休しているため、4月20日〜11月30日までの運行となります。(4/20〜4/30までは宇奈月〜笹平間までの運行)

山間の残雪が残る新緑の春、立山連峰を鮮やかに彩る紅葉の秋の季節も、もちろんとても素晴らしいのですが、暑い夏には特に吹きさらしのトロッコ列車に黒部川の清流の風が、暑い夏に涼を運んでくれます。

山の中、峡谷の合間をひた走って行く黒部峡谷鉄道は、トンネルも多く、トンネル内は冷蔵庫並に涼しいΣ(´゚д゚`) です。始発の宇奈月駅では汗ばむくらいに暑くても、欅平に着く頃にはすっかり涼しくなりますよ^^。

黒部峡谷の欅平駅の朝の平均気温(公式HPより)

4月〜6月 約15℃
7月〜8月 約20℃
9月〜10月 約15℃
11月 約8℃

 

管理人が撮影したトロッコの車窓から見える風景です。画像がぶれてしまっていて見難くて申し訳ございません。車内のナレーションは女優の室井滋さんが見どころを随時紹介されており、時間が経つのを忘れて景色に見入ってしまいます。

服装や持ち物はコレを忘れずに!夏も長袖はあった方が◎

レインパーカー

管理人は長袖の上着を用意していたのですが、うっかり車に置いてきてしまい、半袖のままで乗車しましたが^^;、やはりトンネルは寒いくらいでした。

道中での必須アイテムは

  • 長袖の羽織
  • 日よけの帽子
  • 虫よけスプレー
  • 雨具
  • 常備薬

などは持って行った方が◎です。

オープン型の普通客車は雨の時は吹き込んでくることがあるそうですので、カッパなどの雨具の用意を忘れずに。ハイキングなどの予定もある方はウィンドブレーカーのようなレインウェアが一枚あると便利かもしれません。

管理人はやはり半袖でひんやり涼しい峡谷を長時間揺られていたため、すっかり冷えてしまって、着いた頃にはお腹の調子が怪しい感じになってしまいましたので^^;、急な気温差で体調を崩さないように、正露丸などの常備薬も用意しておいた方がいいです。

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予約はしておいた方がいいの?混雑具合はどのくらい?

一般乗車券

今や海外からも黒部峡谷は人気のスポットで、海外の観光客の方も沢山来ていました。

管理人は3日間レンタカーを借りて、雨が降ってしまった日があった場合に予定を変更できるようにトロッコの予約はしないで行きました。

金曜日の平日だったのですが、夏休み前や、梅雨明け前の時期ともあって、予約なしでも乗ることが出来ました。お昼の11:48分の宇奈月駅発のトロッコに10分前くらいに到着したので、窓口で往復切符を買っていざ、乗車!

出発までワクワクしながら待っていると、カメラを持ったお姉さんが記念写真を撮影したくれました。帰りに仕上りを見て買えるやつですね。記念だと思うといつもついつい買ってしまいます。。。

 

その時間帯は空いていて、1車両に管理人ともう一組のお客さんだけで、左右の景色をゆっくり見ながら行くことが出来ました。

しかし帰りの普通車両(14時37分発)は、途中の駅で乗ってくるお客さんも多く、ほぼ満員での運行でした。

ですので乗れないと次発の列車を待たないといけないので、少し余裕を持って予定を立てておくか、座席の予約を窓口でしておいた方がよさそうです。クーポン券や団体券などがある場合、混雑時は20分前に窓口で受付しましょう。

特に土日や、GW、夏休みやお盆、紅葉の時期だった場合は、大変混雑するそうですので、事前に予約を取って行くことをオススメします。

 

予約方法は?

宇奈月駅

予約の方法は

  • インターネット予約
  • 電話または郵送
  • 旅行代理店
  • 宇奈月温泉旅館
  • 宇奈月駅窓口

があります。トロッコ列車の降車可能駅は宇奈月駅を出発してから

鐘釣(かねつり)・黒薙(くろなぎ)・欅平(けやきだいら)

の3駅。予約できる区間は

宇奈月駅→欅平(けやきだいら)駅(終点まで)の往復または片道

宇奈月駅→鐘釣(かねつり)駅の往復または片道

です。

 

【インターネット予約】

乗車希望日の3ヶ月から前日の15時まで下記の予約サイトで受付しています。料金は予約日の5日前までは銀行振り込み、5日未満は乗車日当日に宇奈月駅の1番窓口にて現金払いで交換となります。

黒部峡谷鉄道乗車券予約サイトHPへ

 

【電話または郵送】

黒部峡谷鉄道の営業センターにて予約の受付ができます。料金の支払いは予約の控えを送ってくれるそうですので、内容を確認してから振り込みします。

期日はいつまでと書いてなかったので、こっそり管理人が問い合わせてみたところ、前日の15時まで電話で受付も出来るそうですが、書面での控えが無いので、口頭のみだと人数が減った、増えた、料金について等トラブルにも繋がりかねません。

ですので当日の窓口でスムーズにやり取り出来るように一週間前くらいまでには申し込み、振り込みまで済ませておくとベストですよ!

詳しくはホームページの予約案内にてご確認ください。

 

【旅行代理店】

JTBや近畿日本ツーリスト、クラブツーリズムなどの旅行代理店で乗車希望日の3ヶ月前から前日の3時まで受付しています。詳細はHPでご確認ください。

 

【宇奈月温泉の宿泊施設】

宇奈月温泉の温泉旅館でも一部の旅館を除き予約を受け付けているそうですので、詳しくはご宿泊の施設にお問い合わせください。
宇奈月温泉旅館一覧(楽天トラベル)

 

【宇奈月駅窓口】

インターネットや旅行代理店予約などだと、前日は15時〆切ですが、宇奈月駅の窓口でしたら、前日の17時30分まで受付けています。もし予定が決まって近くまで来たら買っておくと安心ですね。

 

当日券は?

当日券は朝6時50分から、宇奈月駅の当日券販売窓口で購入できます。

すべて定員制なので、座席は確保されるので安心です。希望の便が埋まってしまっていると待たないといけないそうですので、混雑が予想される土日や行楽シーズンは事前に買っておいたほうが良さそうです。

 

 

車両は3種類

DSC03148
写真はリラックス車両

車両は一般の窓のない普通客車(横一列の4人がけ)と、窓つきのリラックス車両(横3人がけ)、窓付き(横4人がけ)座席は向かい合わせの特別客車の3種類があります。

料金は

リラックス客車 +片道530円
特別客車 +片道370円

普通運賃にプラス料金でかかります。雨が予想される場合、のんびり行きたい場合などは、ちょっとリッチにこちらの車両で行ってもいいかもしれませんね!

通常運賃は大人で往復3420円ほどです。管理人は往復とも普通客車でGO!でした^^;。

しかしトイレがありませんので、終点まで行かれる方はトイレも済ませておくといいです。

 

予約の変更は出来る?

予約の変更・取り消しは可能です。オンライン予約の場合はサイト内で変更出来ます。取り消しの場合は手数料がかかるそうですので、詳しくは黒部峡谷鉄道のホームページにてご確認ください。

帰りの列車では普通車両がけっこう混んでいたので、リラックス車両に変更されている方が何人かいました。

見どころはどこ?

トロッコ列車の旅は始発から終点まで約1時間20分なので、車窓からの景色もさることながら、途中駅でも日帰り温泉に入れたりと、見どころは沢山ありますので、ぜひ黒部峡谷を満喫されていってくださいね(゚∇^d)

列車はトンネルも多いですが、川沿いをずっと進んでいくので、

下り(宇奈月から欅平間)は進行方向右側の席

上り(欅平から宇奈月間)は進行方向左側の席

を狙って座ると、川側の風景が楽しめます。

宇奈月から欅平の間に黒薙(くろなぎ)駅と、鐘釣(かねつり)駅で降車することができますが、こちらには言わずと知れた秘湯がありますので、時間があれば立ち寄って一休みしていくのも一興ですね!

 

 

欅平駅の見どころは?

終点の欅平駅は散策スポットが沢山あり、足湯や、日帰り入浴も出来る祖母谷温泉や名剣温泉があります。

足湯は二時までで、温泉の入浴時間は3時までとけっこう早めに終わってしまいますので、温泉に入る予定の方は朝早めに出かけましょう。管理人はお昼の列車だったので、足湯もちょっと間に合わず残念でした、、、。

しかし黒部峡谷の雄大な景色と、美味しいブラックラーメンも頂けて大満足の旅になりました。

黒部峡谷鉄道の温泉情報

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欅平駅からの眺め

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散策スポットの人喰岩

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欅平駅の富山名物ブラックラーメン

 

 

知られざる黒部峡谷鉄道の歴史とは?

トロッコ列車の「トロッコ」とは、ダムやトンネル建設の際に土砂や岩石などを運ぶために使われる貨車の名称で、屋根は付いているものの、窓がなく、英語の「トラック」がなまって付けられたネーミングだそう。

このトロッコ列車はかつて関西電力(当時は日本電力)が黒部川沿いに発電所を建設資材を運ぶための電車でした。

そして1937年(昭和12年)に始発駅の宇奈月駅から終点の欅平(けやきだいら)駅まで開通。

最初は建設資材や工事の作業員の方々を運ぶために使用されていましたが、登山者や観光客の人々からの強い要望を受けて、当時は命の保証はありませんという旨を切符に明記して、一般客向けに運行が開始されたのが始まりでした。

当時はそんなことが書かれていたら乗るのには相当な勇気が必要ですね・・・w(゚ロ゚;w

冬の間は架線が損傷してしまう恐れがあるため、冬の間は架線やレール、枕木などを一部区間では撤去し、トンネル内に格納するそうです。そして運転手の方も冬は電車のメンテナンスの作業をされているそう。

その撤去費用は約一億円、また設置に一億円の費用がかかると車内のアナウンスで言っていました!いや〜ホント大変なメンテナンスを行ってあの素晴らしい景色を電車から見れるのかと思うと、ホント作業されている方には頭が下がります。

 

もっと詳しい歴史を知るには関西電力のツアーがオススメ

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欅平駅には黒部第三発電所がありますが(上の写真の右側に見える白い建物)、この発電所の建設は相当な難工事だったそうです。

こちらは1975年に吉村昭さん作の「高熱隧道」という本の舞台になった場所で、トンネル掘削の際に、岩盤の温度が165度にも達し、ダイナマイトが自然発火してしまう事故や、冬の雪崩による宿舎の崩落事故など、とてつもない試練が人々を襲いました。

そんな壮絶な戦いの末に完成した発電所の建設の際に作られた、一般の人が入れないトンネル内部やエレベーターを、一般の方も「黒部峡谷パノラマ展望ツアー」に申し込みすると見学することが出来ます。

期間は

6/3〜11/14(2016年現在)の金・土・日・月曜日

に実施されていて、トロッコ列車の往復運賃含め

大人5,000円 小学5,6年生3,200円

で7日前までの予約なら申し込みできますので、お時間があったら是非見てみてください。

関西電力のツアー詳細のHPへ

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。管理人は初めて富山県を訪れてみましたが、厳しい自然に対する人々の苦労の末に今の豊かな暮らしが存在出来ているのだと想うと、先人の方へは感謝の念に堪えませんでした。

山も奥深いですが、歴史も奥深い黒部峡谷。皆さんもぜひそんな歴史に想いを馳せながらお出かけされてみてはいかがでしょうか。