果物にはビタミン・ミネラルや食物繊維、ポリフェノールなどの美容や健康維持に欠かせない栄養素がたっぷり含まれており、毎日摂りたい食材の一つですね。
果物には消化酵素が豊富に含まれているため、胃に留まっている時間が短く、単独で食べた方がいいと言われています。
栄養豊富な果物を、一番ベスト方法で体に取り込むにはどのような食べ方をするのがいいのでしょうか。
胃腸が弱っている時や、風邪の時など、すりおろしりんごを良く食べますが、りんご以外にも消化のいい果物ってどんな物があるのでしょうかね?今回は、消化の良い果物、栄養をしっかり摂れる食べ方について詳しくご紹介いたしますよ!
消化に良い果物ってどんなもの?
胃腸の弱い時でも食べられる、胃腸に負担がかからない果物の代表格として有名なのは
- りんご
- バナナ
- 桃
- 西洋梨
といわれています。それぞれの共通点は、
- 良く熟れた状態のもの
- 渋みや酸味が少なく甘みが強い
- なめらかな食感(リンゴはたまに固くて酸味があるのもありますが、、、)
所に注目です。具体的にどこが消化にいいのか、詳しくみていきましょう!
りんご
甘くてクセのない味わいで、日本でも一年中食べられる果物の代表的な存在ですね。胃がもたれたりした時はりんごジュースやすりおろしたものを食べると良いといわれています。
りんごにはペクチンという水溶性食物繊維が含まれていますが、この成分は体の粘膜を保護してくれる働きがあり、胃腸を保護し、腸の働きを正常に戻してくれます。
さらに多く含まれているリンゴ酸・クエン酸には疲労を軽減する働きがあり、疲れた胃腸を活性化して元気にする働きがあります。
バナナ
バナナも熟してデンプンが糖に分解されて糖化が進むと、体への吸収がスムーズになり、摂った栄養がすぐにエネルギーに早変わり!
バナナには粘膜保護効果のあるペクチン・消化吸収を活発にしてくれるアミラーゼ、さらには、整腸効果・腸内環境を正常に保つ働きのあるフラクトオリゴ糖も多く含まれています。
茶色のシュガースポットと呼ばれる斑点が全体に広がり、ちょっと熟れ過ぎかな?と思うくらいが実は一番食べごろで、栄養価、さらには健康に良い抗癌効果もある最強のバナナに仕上がるそうですよ!
消化に一番良い状態にするには、買ってきたら5日程新聞紙などで常温で保温して追熟しましょう!
白桃
桃も水溶性食物繊維のペクチンを豊富に含んでおり、胃腸に優しく、また腸内環境を正常化してくれる働きがあります。
また甘味成分は果糖で、体内に入るとすぐにエネルギーに変換できるので消化に負担がかかりません。
注意したいのは水分。食べ過ぎると胃酸が薄まってしまうので、気をつけてください。
桃缶やゼリーはも良く風邪の時に食べられていますが、完熟した状態でシロップ漬けされているため、柔らかく糖分も果糖やブドウ糖など体へすぐ吸収される糖分なため、肉体虚弱の時などはおすすめです。
西洋梨(ラ・フランスなど)
和梨よりもなめらかな歯ざわりと独特の風味で、好き嫌いが分かれる果物ですが、食物繊維は和梨の2倍ほどになります。
食物繊維が多いのに和梨よりも消化にいいと言われているのは、食物繊維のペクチンが、追熟によって不溶性から水溶性に変わり、食感もトロッと柔らかくなり、酸味もなくなってくるため。
一番消化に良い状態で食べるには軸部分を触ってみて、柔らかくなった頃がベストです!
西洋梨にはタンパク質を分解してくれる酵素のプロテアーゼを含んでいるので、肉料理と一緒に食べると消化を助けてくれます。
消化はあんまり良くない果物
逆に消化に負担がかかってしまうとされる果物は、
- 食物繊維が豊富
- 渋み・酸味がある
- 水分が多く、体を冷やす効果がある
ものがあまりよろしくありません。こちらも詳しく見てみましょう!
梨・柿・ぶどう
秋を代表する味覚の代表で、旬な果物は胃腸の健康な時に適量を食べるにはむしろ栄養豊富で色々体に良い食材です。
しかし胃腸が弱っている時には注意が必要です。
いずれも食物繊維が豊富ですが、熟しきっていないものはタンニンという渋み成分が多く含まれている場合があります。
タンニンは胃腸の粘膜に対して消化を阻害してしまう働きがあり、食べ過ぎると便秘などになってしまいます。
タンニンは未熟の果物(バナナ)などにも含まれていますので、出来るだけ果物は熟れたものを食べるようにした方がよさそうですね。
いちご・ベリー類・キウイ・パイナップル
どれも甘酸っぱくてビタミンが豊富、美容にもとても良い果物ですが、いちごやキウイの粒粒の中には種があり、こちらは固いカプセルで覆われているために消化されずに排泄されてしまいます。
この原理を利用して種を動物に運んでもらい、種子を広めてもらうという被食型種子植物の知恵にはアッパレ!!と言いたい所ですが、体内で消化されないので、あまり消化はよくないといえます。。。
パイナップルは食物繊維が多く、ベリー・キウイと共に酸味が強いので、胃酸の濃度を上げてしまい、胃痛の時などは避けておいたほうが無難です。
柑橘系
ミカン・オレンジ・グレープフルーツなどなど。こちらも良質なビタミンや食物繊維が豊富で、風邪予防などに効果がある優秀な果物です。
しかし風邪引いてしまった時、胃腸が弱くなっている時には控えておいたほうが良いといわれています。
柑橘系も酸味が強く、胃酸の分泌を活性化してしまうのと、ミカンの白い薄皮にはとても多くの食物繊維が入っているため、消化機能の弱っている体には負担になってしまいます。
スイカ・メロン
スイカやメロンは水分が多く、食べる量によっては胃腸を冷やし、水分で胃液を薄めてしまい、下痢などを引き起こしてしまうことがあります。
またスイカの種も消化されないため、食べる時は気をつける必要があります。
スイカもメロンも消化のスピードがとても早いため、食後に食べると前に食べた物につっかかってしまい、消化不良で体が怠いなどの倦怠感による体調不良になる方もいらっしゃるようです。
この症状を「メロン腹」と言われているそうです。
そのため、メロンやスイカは沢山食べる時は食前、または食後に時間を空けて食べるのがベストですよ!そして食べ過ぎにも注意です><・・・!
食べるタイミングは?
やはり果物の定番は朝に食べるのが金といわれているくらいですから、朝食(食前)に食べるのが一番です。
起きたてだと水分が不足している状態で、エネルギーも必要な状態ですから、すぐエネルギーになり、水分も適度に補給できる果物はベストな朝食ではないでしょうか。
または食事と一緒に取らず、食前か食後時間が経ってから、果物単体で食べるのがいいですよ!
一緒に食べても大丈夫?
フルーツポンチ・フルーツの盛り合わせなど、果物でも沢山の種類が混ざっているデザートがありますが、それぞれ消化酵素や消化時間が違い、お互いにケンカしてしまうため、出来れば単体でそれぞれ食べた方がベストです。
色んな種類の果物を食べる場合は、
- 酸味のあるもの・・・柑橘類、パイン、キウイ、イチゴなど
- 甘みの強いもの・・・バナナ、リンゴ、桃
- 渋みのあるもの・・・梨、ぶどう、柿など
で同じ区分同士のものを食べるとお腹の中で消化効率が良くなります。(例:バナナとリンゴ、キウイとイチゴなど)
一緒に食べると消化が助けられる果物
パパイヤにはどんな種類のタンパク質でも分解してしまうパパイン酵素が含まれていて、食事の際に一緒に食べるとお肉などの消化を促進する働きがあります。このパパイン酵素だけは特別で、よりタンパク質の消化を早めてくれます。
他にもお肉と一緒に食べるとタンパク質分解酵素が働いてくれる果物は
- パイナップル
- 梨
- アボカド
- キウイ
- いちじく
- マンゴー
- メロン
などなど。プロテアーゼという物質がタンパク質の分解を促進してくれます。食事と一緒、又は食後に摂ると消化を促進する働きがあります。
食べ過ぎは避けたいところですが、酢豚に入っているパインのような感覚で食べればタンパク質の消化を助けてくれる効果もありますので、様子を見ながら試してみてはいかがでしょうか。
すりおろすことで酵素が3倍に?
消化酵素とは、体内で食べ物をどんどん分解して吸収するために働いてくれている成分の事で、果物にはその酵素が豊富に含まれています。
通常は細胞内の酵素は使いきらずに体外に排出されてしまいますが、すりおろしたりミキサーにかけてスムージーにすることで、細胞が壊されて中の酵素まで出てくるので、通常より3倍近い酵素が体に取り入れることが出来ます。
酵素は熱に弱く45℃程度でなくなってしまうそうなので、コツはミキサーにかける時は短くする、すりおろす時は人力でするなど、温度を上げない工夫をしましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
果物も一見気軽に食べられて、健康にもとても良い食べ物ですが、摂り方を気を付けないと時に体が怠くなってしまうこともあるんですね。
管理人も果物は大好きで、最近はお高いのであまり口に出来ていませんが^^;、あればバクバク食べてしまうので、まずは
- 朝食に置き換えてみる
- 食べる時は単独にする
ことを意識して食べてみようと決心したのでありました。
皆さんも、体にも美味しく栄養を最大限に吸収できるように、果物の食べ方を工夫してみてくださいo(*⌒O⌒)b!