厚生労働省は1月9日、ブラック企業対策を盛り込んだ「若者雇用対策法案」なるものをまとめ、26日召集予定の通常国会に概要を提出するそうです。
日本労働組合連合会の調査した結果では、「自分の会社がブラック企業だと思う」と回答した人が、4人に1人という、驚愕の結果に。
昨今うつ病の患者数は、日本全国で100万人を超えており、受診してない人も含めると、270万人に達するのではないかと言われています。大きな原因の一つにブラック企業の激増が背景にあるのではないでしょうか。
近年「ブラック企業大賞」なるものが注目されていますが、果たして政府の法案は、企業のブラック化に歯止めをかけることはできるのでしょうか。
政府の掲げるブラック企業対策法「若者雇用対策法案」とは?
「若者雇用対策法案」の概要は、残業代不払いや、長時間労働、セクハラ等で労働基準法に違反し行政から繰り返し指導などを受けた企業に対し、新卒の求人をハローワークで受理しない、というもの。
また学生が求職に訪れた場合、過去3年間の採用や離職者の実績、平均勤続年数、残業時間などの職場環境を詳しく明示するそう。しかし、情報を公開するかどうかは企業の判断に任せられます。
政府の対策はあてになるのだろうか
政府が重い腰を挙げたのは2013年のこと、厚生労働省がブラック企業の実態調査を1ヶ月行ったそうです。
その結果、労働基準監督署の監査実績や離職率の高さなどから、約5,000社を調査したところ、8割が労働基準法に違反していたそうです。
主な違反内容は、時間外労働、いわゆるサービス残業という賃金不払い、過重労働による健康被害などです。今後、是正されない場合は、書類送検され、企業名が公表されるそう。
しかし、対応できる労働基準監督署の指導官は、全国で約3000人しかいないらしく、400万を超える事業所の監視徹底には程遠く人出が足りません。
しかもパワハラなど、明確な証拠や、判断し辛い案件などは、ろくに相手にされないと聞きますので、事実上機能してるかというと全然万全ではないですよね。
政府は企業>労働者なので、上辺だけやってますアピールをしても、法をかい潜る術は企業側も把握しており、イタチごっこです。なのですぐには根本的な解決は難しいのではないのでしょうか。
ブラック企業に入ってしまった時の対策
就職するのも本当に大変な世の中になってしまいましたが、もし、ブラック企業に入ってしまったら、どうすればいいか、答えは簡単です。
出来るだけ早く、転職すること!!
です。ブラック企業にいて、心も体も病んでしまっては遅いです。ここはヤバイ!と思ったら、勇気を出し、すぐにでも辞表を出しましょう。民法627条1項では、期間の定めのない場合、辞職意思表示をした2週間後に退職の効力が生じるそうです。
契約期間によってその有効性が変わるみたいですが、会社の規定がすべてではないので、分からない場合はお住まいの地区の労働相談情報センター等に問い合わせてみるといいです。
転職先が見つからなかったらどうしようとか、不安はあると思いますが、正社員でも社畜と言われている時代、雇用形態を選ばなければ仕事はいくらでもあります。
自分が少しでも興味のある分野で、非正規雇用だったとしてもストレスがない職場の方が断然いいです。
副業の傍ら転職活動したり、融通を効かせて無理しなければ、結果ブラック企業で健康を崩して働けなくなるより、将来の自分の心と体の健康に良いのではと思います。
労働基準法と、会社の就業規則では、労働基準法の方が効力があります。有給や社会保険、残業代の規定なども、会社独自で、勝手に書き換えている所が多いので、何かおかしい!と思ったら、労働基準法を詳しく勉強しておきましょう!
アルバイトでも有給が取れる等、知らないと損!な情報が沢山載ってます。逆に知られると企業側も不利益になるので、あまり公に知らされたくないのかもしれませんが…。
まとめ
政府のブラック企業対策も、やっと乗り出したかという感じですが、若者雇用対策法案という名前からしても、若者じゃない人=中途採用の人だったら紹介するの??とか、企業が情報をほとんど公開してなかったらどうなるの?とか、ザルのように抜け穴がいっぱいあるような気がしてなりません。
この法案によって、ブラック企業の抑止に少しでもなるなら良いと思うのですが、やはり政府に頼るよりも、一番労働者がいつまでも受け身にならずに、労働組合とかで大きく声を張り上げて理不尽な労働環境にNO!!を突きつけることではないでしょうか。
日本人は忍耐強く、不当な扱いも耐えてこそみたいな変な美徳があるように思いますが、我慢して、自分に過度の負担をかけることは一番良くないと思います。
心の声に耳を傾けてみて、悲鳴が聞こえたら、絶対に一人で抱え込んで泣き寝入りなんてしないで下さいね!ブラック企業化が進んでいる主な原因は、大人しくて従順、歯向かって来ない(ブラック企業にとっては)優秀な人材が沢山いるからなんです。
思い切って辞める!休む!相談する!反撃を企てる!等何かしらのアクションを起こし、現状を打開出来る策を講じましょう!耐え忍ぶ以外に、打開策は沢山あるはずです。
管理人も以前アルバイトですが、ブラック企業で物凄いパワハラの上司に出くわしたことがあり、その会社は8ヶ月で退職しましたが、色々な事象を事細かに記録しておいて(ボイスレコーダーまで持ち歩いていました(笑))、会社の上層部に報告書を提出し、降格処分まで至らしめたという経験があります(苦笑)。
管理人の場合は従業員の程んどが被害にあっていたので、一致団結して署名などを集め、思い切って行動に出たのですが、中々太刀打ちするのは難しいですよね。勝算がない時は、こちらが不利になる可能性があるので、お勧め出来ません。
これからは、従業員も使われるだけではなく、「やられたらやり返す、10倍返しだ!!」をモットーに、ブラック企業や社員を野放しにせず、従業員が一丸となって対策をしていかなきゃいけない時代なのかもしれませんね。
参照元 http://www.asahi.com/articles/ASH19538TH19ULFA017.html
http://bizlady.jp/archives/14254
http://toyokeizai.net/articles/-/57737?page=2
http://diamond.jp/articles/-/46623?page=2
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